米ハワイ州での研修を終えた広島女学院高校(広島市中区)の3年生17人が22日に市役所を訪れ、松井一実市長に帰国報告をした。姉妹公園協定を結んだ広島平和記念公園と、見学したパールハーバー国立記念公園の違いや共通点を説明した。
報告では、両公園の違いについて軍の存在などを挙げ、「広島は軍のイメージはあまりないが、パールハーバーでは米軍は勇気の象徴とされ、尊敬に値する存在とされている」と話した。共通点には「どちらも犠牲者の名前を大切にしている」ことなどを挙げた。終了後の取材に崎本恵梨華さん(17)は「平和に向かっていく心や過去のことを弔う気持ちは共通していると思う」と話した。
同校では、核軍縮や平和学を英語で学ぶ生徒らが毎年、ハワイで研修を受ける。今年は姉妹公園協定の取り組みの一環で広島市が提案した事前学習を受け、3月30日から6日間の日程で訪問。日本軍に撃沈された戦艦アリゾナの上に立つ「アリゾナ記念館」を見学したり、真珠湾攻撃で爆弾を落とす日本軍パイロットの視点を仮想現実(VR)で疑似体験したりした。体験した生徒は「仮想空間とは言え、とても怖くなった」と話した。(柳川迅)